センスよりも素直さ
こんにちは!
パーソナルケア アインの畠山です。
先日岡山の実家に帰省してきました。
いつもは遠方にご実家がある多くの方々と同じようにお盆やお正月といった節目に帰ることにしていたため普通の日に帰るのはなんだか不思議な気持ちでした。
朝散歩に出かけると、後ろから追い抜いていく自転車に乗った中学生に元気よく朝の挨拶をされてびっくりしました。
他県ではよく見かける風景ですが、地元でも聞けるとは感激です。
これまでにもこのようなタイミングで帰省して散歩していたら出会えた光景だったのでしょうね。
こんな風に帰省のタイミングが違うだけで視点が変わるように、行動パターンを変えるだけで見え方が変化するのだと実感しました。
私はこれまで身体のトレーニングに際してはまずは繰り返し行動し反復することが大切であると過去のブログ「反復する力」でもお話させて頂きました。
それは自分の中の感覚を大切にして、それをより鋭敏にするためにも必要なことだと思っています。
そしてそれは、日常の生活においても同じです。
朝起きて、服を着替えてトイレに行く。
こういった何気ない行動も服がしまってある場所やトイレの場所を知っているからこそできる行動です。
私達は普段こういった行動を何気なくしていますが、それは行動を繰り返すことによっていつの間にか記憶した結果です。
これはシンプルな行動パターンの場合ですが、例えばイレギュラーなパターンを想定してみましょう。
いつも収納されている服の場所には下着が入っていたり、トイレのドアノブが錆び付いていて力を強く掛けないと開かない状態だったとしたら・・・、いつもしまってある服を一体どこに入れたんだろうと疑問を感じたり、お母さんが勝手に場所を変えたなと推測してみたり、トイレのドアに鍵が掛かっているのかもしれない、といつも以上にノブをガチャガチャと動かしたり、とその場で想像できることを思い浮かべて行動するのではないでしょうか。
こんな風に行動を繰り返していくうちに色々なパターンを経験し、その中から自分の最適解を見つけることが反復の良さだと思います。
ですがその繰り返しの中でいつの間にか自己流にアレンジしてしまい、最初とは異なる方法で動いてしまっていることもあるのではないでしょうか。
というのも最近、患者様に伝えた身体の使い方の動きを改めて確認した時に、患者様の意識しているところの違いを発見したからです。
そんな気づきを本日のテーマにしてみました。
それでは『センスよりも素直さ』にいってみましょう!
最初に言っておきたいことがあります。
それは「何を習熟するにしても最終的には感覚(センス)よりも素直さが勝る」ということです。
そしてかく言う私自身、センスがあるとは思っていません。
身体の使い方も反復することで自分の中で気づきが生まれコツのようなものがわかってきます。
技術的なことならなるべく早くその感覚(センス)を自分の中に構築して、いつでも出し入れできることが最善だと思います。
ここからは声の出し方の話になるのですが、私は以前声優をしていたので、様々な本を読み身体を動かし自分なりの感覚(センス)をフル稼働させ声を使って表現するということに特化してきました。
ですが芝居が稚拙に見えてしまったり、声が大きく出せなかったり、舞台では声を潰してしまったりと声を使って表現する壁にぶち当たりました。
これは自己流の解釈で身体を使い、自分の使い易いように声を出してしまっていたからだと感じたので、その後はボイストレーニングに通い、身体の使い方の癖を取るための習熟に励みました。
ですが、時間と習熟度合いは比例する訳もなく何度もおかしな感覚に苦しみました。
声を出すという核の部分を見つけたと思っても、次の日にはその感覚がなくなってしまっているのです。
これだとその時確信を持ったとしても繰り返し再現することができません。
それぐらい丹田の意識には悩まされました。
今思えばですが、固定概念を壊さない限りいつまでたっても先へは進めないのです。
これは最初に話した行動パターンを変えることに似ています。
身体も自分では変えたつもりになっていてもいつの間にか自己流のアレンジをしてしまい、にもかかわらず修正したと思い込んで行動をしているのです。
それは、いつものその棚に服は入っていないのにそれでも同じ棚を開けることと同じです。
しかし、その棚に服が入っていなかったら別の棚を開ければいいのです。
つまり、同じことを繰り返すにしても自己流の解釈を入れずに繰り返すことが大切です。
自己流の惰性で繰り返さず、常に新鮮な気持ちを持って反復をするのです。
これは簡単なことのようでいて結構難しいことかもしれませんが。
本日のテーマ『センスよりも素直さ』は以上になります。
この前、さまざまな分野で活躍する人を紹介するドキュメンタリー番組「情熱大陸」に郷ひろみさんが出演されているのを拝見しました。70歳の節目のコンサートの前に「どうしても行きたい場所がある」と訪れたのが、以前ボイストレーニングの師事を受けた恩師のもとで、そこに行ってボイトレを受けるというのが彼の望みでした。
70歳という円熟の域にありながら尚そのような過程を大切にされていることに私はただただ感激してしまいました。
こういう行動は謙虚な気持ちや素直な気持ちがあるからこそだと思います。
センスだけに頼らず研鑽を続ける郷さんに、改めてその大切さを感じました。
あなたの身体がもっと使いやすくなって、毎日が充実した1日になることを切に願っています。
何か分からないことがありましたら、お気軽にご相談ください。
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