伝えるから学ぶ

こんにちは!
パーソナルケア アインの畠山です。



束の間の満開の時が過ぎ、桜の木には少しずつ葉が顔を出し始めました。
出勤途中に桜を見ることが出来るのですが、その木を正面に見ながら真っ直ぐ歩いているとエネルギーを貰えます。
マスク越しなので平気でニヤニヤしています。
今年の桜はいつもより長めに咲いてくれていたので、その変な様子を上手く隠せていたか自信はありません。


野球も、試合を見たり勝敗をチェックしたり、選手達の練習する風景を見るのも好きなのですが、今回のWBC(ワールドベースボールクラシック)で日本選手達が少年のように無心になって戦う姿からもたくさんのエネルギーを貰いました。
特に不調に喘いだ村上選手が、ここぞという場面で活躍してくれたのを見てついつい涙が出てしまいました。

年齢のせいもあるのかもしれませんが、選手達の置かれている状況やこれまでの背景を勝手に想像し苦労の末出せた結果を目の当たりにすると、まるで親のように嬉しくなってしまいます。


ある日のこと、何気なくテレビでスポーツニュースを見ていたら、丁度ソフトバンクホークスの栗原陵矢選手の取材のシーンが流れました。

彼は去年怪我でほぼ1年間プレイすることが出来ず、非常に悔しい想いをした選手です。
今年に掛ける意気込みが画面からもヒシヒシと伝わってきました。

その取材の中で一際私の目を引いたのが彼が取り組んでいた『呼吸』です。




※その時に見た姿勢を再現

身体作りとしてもそうですが特にメンタル面で取り入れてるそうです。

私は呼吸には二つの意味があると考えます。
先ほど挙げた呼吸ともう一つは『身体の使い方』です。

これはいつも私がお話している丹田の意識の次の段階でして、この意識に対して呼吸を合わせることによって身体の使い方が安定してきます。
それを栗原選手はトレーニングとして取り入れているのではないか、と思った次の瞬間、オープン戦での大活躍のニュースが流れました。

特に私が関わったわけではないですが、呼吸をトレーニングとして取り入れることで身体が使いやすくなり、それが結果として現れたのかなと思うと、日頃から呼吸に携わる者としてそれだけで嬉しくなってしまいました。


さて、ここから本日のテーマ「伝えるから学ぶ」です。
今回は丹田の意識や呼吸について患者様にお伝えして実践して頂いた結果、身体の使い方が向上してゴルフが今までよりも上達したというお話です。


私は患者様に整体として施術も行っていますが、このブログで紹介してきたことを患者様のその時の身体の状態に合った形でお伝えしています。
この「伝える」ことも私は整体であると考えています。

身体を健康に保つには整体などの施術も必要だとは思いますが、自分自身に対しての意識や行動(セルフケア)もとても重要です。
ですから私は、整体をした後はなるべくその方の立ち姿勢や無意識に使っているであろう身体の使い方や、こういう風に意識を持っていけばセルフケアになるだろう等々をお伝えしています。

ですが「丹田の意識」という言葉で伝えると難しいイメージが湧いてしまうからか、あなたには出来ても私には難しい、というような空気になってしまうこともあるので、現在は伝わりやすいように「お腹を意識しましょう」と言い換えています。

今回の患者様はお仕事をしつつ空いた時間にゴルフの練習をされている方で、最近身体の使い方に悩んでいて調子も良くないということでした。
患者様自身が既に身体の使い方を意識されているので、敢えて丹田という言葉を使っても分かって下さるだろうと思い「丹田の意識」の話をさせて頂きました。

やはり普段から身体へ意識を巡らせているのでワードだけでもヒントになったようで、整体の後丹田の意識を実践してシャドウスイングをすることで何か閃いたようでした。ですがその後1ヶ月ぐらいは調子が良かったものの、また何かに悩まれ身体の使い方がしっくりこないようで調子を崩されてしまいました。

私は丹田の意識から下肢の充実に入り、その後上半身の力を抜くことを覚え今に至っています。
その方が一体身体の使い方のどこで躓いて
いるのか、私がもう少しゴルフに詳しければ良かったのですが流石にスイングのアドバイスが出来るわけではないので、その方から今の状況を伺い、そのお話の中から原因を探っていきました。
そうすると、その方の身体の軸の考え方が身体の中心にありすぎていたということが判明したので、軸と意識する側を背中に持っていくことを提案しました。

身体の使い方の考え方として、私は身体を球体に置き換えて考えたりもしています。

以前の記事、『身体の使い方の「基(もと)」』をご参照下さい。

そこから身体の使い方の意識が芽生え、最初に話した丹田の意識や下肢の充実にも繋がったのだと思われます。

私としては段階を踏んでもらえるよう、なるべく患者様ご本人に実感して貰いながら次の話をするようにしているのですが、どの段階で何を伝えればいいのか、どんな風に言葉にすればその方に自分の感じていることが上手く伝わるのか、試行錯誤しました。

今現在のその患者様は、アマチュアのゴルフの大会に出場して更なる目標が定まった感じに見受けられました。
私は身体の使い方を私の拙い伝え方にも拘らずここまで真摯に受け止め実践して下さったこともそうですが、患者様の身体が今までよりも使いやすくなった結果一層ゴルフを楽しまれ、更なる目標を掲げるに至ったことがとても嬉しかったです。

私はこれまで普段の生活での身体の使い方に悩みがある方へ向けて正しい身体の使い方をお伝えてきたのですが、今回のケースではその知識がスポーツをする方にとっても役に立つものであると実感出来て、本当に嬉しく思いました。

その方の今後の経過やご活躍も楽しみの一つではあるのですが、何よりその方が楽しそうにゴルフの話をして下さることが嬉しいです。

何か行動を起こす際にこの「楽しい」というキーワードはとても大切だと思っています。
今後も皆様に楽しい日々を送ってもらえるよう身体の使い方を伝えていきたい、と改めて思わせてくれたこの機会に本当に感謝しています。
ありがとうございます。

本日のテーマ『伝えるから学ぶ』は以上になります。

身体の使い方を学んでいく上で、誰かに伝えるということは大切なプロセスだと考えています。
人に伝えるためには、自分がそれについて完全に理解していないといけません。
そのために知識や経験を増やし、曖昧にしていた感覚を無くせるよう、より細かく知識を整理していく必要もあります。

このように、沢山のことをインプットして分かりやすいように整理し、誰かに向けてアウトプットすること、これこそが自分の身体を知るための近道なのです。

あなたの身体がもっと使いやすくなって、毎日が充実した1日になることを切に願っています。
何かわからないことがありましたら、お気軽にご相談ください



本日の癒しの画像



触れられる御神木