背中を作る -①-
こんにちは!
パーソナルケア アインの畠山です。
5月1日
ふと街を歩いていると目に飛び込んできた鯉のぼり。
頭の中では既に今日から5月と分かっていたつもりでも、鯉のぼりを見てそう言えばもう5月なのかと改めて思える瞬間がなんだか不思議です。
こどもの日に鯉のぼりや五月人形を飾るという習慣が私の実家に無かったからかもしれません。
今の時期は暑さ寒さを繰り返し、突然雨が降ったりと梅雨入りの準備でもしているかのような変化の多い天候が続きますね。
このように湿気が多い時期になってくると身体のだるさを感じ、動きたくない気持ちになる方も多いかもしれません。
活動している時は自律神経の交感神経が優位になるはずですが、活動中であっても湿気などの気圧の影響によって副交感神経が優位に働いてしまい身体にだるさを感じさせてしまうこともあるようです。
そもそも自律神経とは身体のどの辺りに存在しているのか、ざっくり言うと背骨にあります。
そしてその背骨のある背中をいかに使っていくかが自律神経を安定させるための一つのカギにもなってきます。
そんな背中を題材にした身体の使い方を本日から3回に分けてお届けします。
それでは第一弾『背中を作る -①-』にいってみましょう。
「背中を整える」ということは簡単なようで意外と難しいカテゴリかもしれません。
ですがそれが感覚で分かっている人は、既に本能的に背中の最適な使い方が出来ています。
これからご紹介するのはその最適な使い方が出来ているかどうかの見分け方の一つとして考えてもらえるといいでしょう。
皆様は普段どの程度の濃さの鉛筆やシャープペンシルを使用しているでしょうか。
私はBを使っています。
この筆圧自体はどれでも構わないのですが、背中を自然と整えられる人はどの濃さでも関係なく手が疲れず書ける人で、これが背中をきちんと使えているかどうかの目安になると考えています。
続きましてクイズと言うほどではないのですが、最近のコンビニなどで売られているシャーペンの芯や鉛筆の一般的な濃さをご存知ですか?
答えは2Bです。
最近になって知ったことなのですが現在の基本の販売では、かつて多数派であったHBやBが置いてないことが殆どなのだそうです。
それは、今の小学生の筆圧が弱くなったことによりそれに合わせた最適な芯の硬度が2Bとなったためであり、時代の変化によって筆圧まで変化していくものなのか、と驚いた覚えがあります。
これは私の統計になるのですが、筆圧と文字の書き方で書いた人の意識の強さが推し量れると考えます。
特に今回は筆圧に着目します。
この筆圧が強ければ強いほど、自分の持っている意識がとても強いように感じます。
つまり前に出ようとする力です。
ここで何が言いたいか察しがいい方なら分かって頂けたかもしれません。
つまり意識が強い方でも、それを上手くコントロール出来ている人は背中がきちんと使えているということです。
文字として自分の表現したいことをコントロールするということです。
画家が描く線をもっと自然な線にしたい時には、手の力を最小限にしたいと思うはずです。
そうなるとそのために自然と芯に濃い物を使ったり、筆など敢えて自分の意思ではコントロールしにくい物を使ったりするのかなとふと考えてしまうことがありました。
この話はシリーズ最後の3回目で改めて触れるつもりです。
本日は背中と手の力から背中を整える方法を行っていきましょう。
(※丹田の意識や下肢からの丹田の充実等は出来ている前提で話を進めていきます。)
背中を使う基本は背中の力を抜くことです。
これから背中の使い方の段階を踏んでいきますが、何処かで力みが出てしまったなら背中の力を抜くことに必ず立ち戻って下さい。
力が入った状態で使い方の段階を踏んでいっても身体への感覚が宿っていかないからです。
力を抜くことで触れている感覚がしっかりと身体にフィードバックされます。
この感覚を身体に循環させることがとても重要です。
この感覚をほったらかしにしてしまうと、ただ単に手に力が入った状態で身体を使っていることになります。
背中の力を抜くって何だろうとイメージした時、私が一番しっくりきたのが水中に身体を浮かせる時の背中の使い方です。
思い出せない場合はプールに行って実際に身体を水に預けてみましょう。
水に身体を浮かべる時、身体の力を抜くはずです。
身体に力が入っていると身体が沈んでしまうからです。
泳ぐことが苦手な方は身体に力が入りやすく身体を強張らせてしまう傾向にあるかもしれませんが、リラックスして身体の力を抜いていきましょう。
その身体の感覚をそのままに、立った状態で丹田へと身体(背中)を預けていきましょう。
丹田に背骨の一個一個を載せていく、積み木を積んでいくようなイメージです。
その状態でゆっくり壁に背中を付けていきます。
背中を壁に付ける時、身体の重みは壁に掛けないようにしましょう。
踵が自然と壁に触れていれば丹田と下肢に対して上半身が預けられている状態です。
ここまでが第一段階です。
次に手のひらを外に向けるようなイメージで胸を開いていきます。
胸の開き方が分かりにくい場合は実際に手のひらを外に向けてもかまいません。
ですが最も大切なのは胸を開くという動作そのものよりも、背中の力が抜けて手のひらがその開いた空間に収まっていく感覚ですので、胸を開こうと意識を働かせるよりは背中の力を抜くことを第一に心がけた方がいいでしょう。
この感覚が宿った状態で文字を書きます。
なるべく背中の力を抜いて文字を書きます。
最初はどうしても手に力が入った状態で書いてしまうかもしれません。
ですがこの力を抜いて書くという動作を繰り返しを行うことで背中の感覚が分かってくるのです。
この感覚が宿ると文字を長い時間書いていても疲れなくなります。
これは文字を書くことに限らず、他の作業でも同じことが言えるのですが他の動作だと背中を使う感覚が分かりにくくなると思います。
それだけ指を動かすことは繊細な感覚を伴う動作なのです。
ここまでの段階が第一段階の背中の作り方です。
基本は背中の力を抜くことにありますから、作業中もし手が吊ってしまうようなことがあれば一度手を休めて背中の力を抜くことから始めて下さいね。
本日のテーマ『背中を作る -①-』は以上になります。
冒頭でもお知らせしましたが、今回のテーマは3回に分けて丁寧にお伝えしていきます。
それだけ背中の感覚の難易度は高いと思っていますが、
繰り返して行っていくことで必ず実感してもらえる感覚であると確信しています。
背中を上手く使えるようになることは、手を使うことがより楽しくなる一つの要素です。
皆様も是非実感してみて下さい。
あなたの身体がもっと使いやすくなって、毎日が充実した1日になることを切に願っています。
何かわからないことがありましたら、お気軽にご相談ください。
本日の癒しの画像
椅子に感慨深い私