背中を作る -③-
こんにちは!
パーソナルケア アインの畠山です。
まだ梅雨入りしていないこの時季にも関わらず台風が近づいてきていますね。
皆様は天候の影響を受けることなく無事に過ごせていますでしょうか。
気圧の変化で体調を崩しやすい方を時々お見かけします。
そもそも自分自身がそういうタイプではないため気圧の変化でどうして体調を崩すの?と、にわかには信じられなかったのですが、色々と調べていくうちにその原因が理解できるようになりました。
まず気圧が変化すると身体の内耳部分がそれを察知して、前庭神経が過剰に興奮することで自律神経のバランスが崩れます。
自律神経のバランスが崩れることで背中に影響を受けやすくなり、身体を守ろうとする筋肉は自然と硬くなります。
自律神経の影響を一番受けるのは背中と言っても過言ではありません。
その背中が硬くなると浅い呼吸しか出来なくなり、結果として横隔膜を自分の意思で動かせなくなるので内臓を動かす(体の内側のマッサージをする)ことが出来ず、内臓の機能低下に繋がります。
健康診断で良くない数値を出してしまったことがある方は医者に運動するようにアドバイスされた経験があると思います。
運動することによって筋肉を動かし代謝を上げるという効果もありますが、呼吸や振動により無意識のうちに身体の内側にある内臓をマッサージしていることにもなるのです。
それにより内臓機能を回復させている効果もあることを、是非覚えておいてください。
前置きが長くなりましたが、背中を柔らかく使えることは身体にとってとても大切だということを分かって頂けたと思います。
それでは、本日は初の連載でお届けしてきたシリーズの最終回『背中を作る -③-』をお送りします。
1回目、2回目では自身の感覚と背中の関係や背中の使い方のポイントをお伝えしていきましたが、3回目は実践的に身体を使いながら背中を緩めていきます。
今までのことを踏まえながら、まずはこの3回目だけの実践で構わないので自分の感覚のままに挑戦してみて下さい。
第1回目に触れました画家達が追い求める自然な線、ありのままの線というのはある意味究極の線です。
画家の意思が働いて線を描いてしまうと線にその意思が宿ってしまい、表現したい「ありのまま」から遠ざかってしまうのかもしれません。
つまり意思を持って練習すればするほど、自分の描きたい作品から遠ざかってしまうこともあるのかなと思います。
意思に囚われず、ありのままを感じて描くことは少し哲学的な話になりそうですが、背中を柔らかく使うことが出来れば、そういった線も自在に描くことが出来るのではないかと思うことがあり、そんなトレーニングがで出来たらと期待に胸を膨らませることがあります。
少し荒唐無稽な方法に思われるかもしれませんが、その背中を柔らかく使うためのお勧めの方法をお伝えしたいと思います。
背中は周りに起きていること全てを感覚的に受け止め、感情に合った表情をします。
「表情」と表現しましたが、その場に応じた硬さや柔らかさといった「状態」に変化するということです。
嬉しいと感じれば柔らかくなり、嫌なことがあれば硬くなる、といったような感じです。
背中の状態は呼吸等でもコントロール出来ますが、今回は触覚や視覚を使ってアプローチします。
可能であれば、まずは皆様のワクワクする気持ちからアプローチをして欲しいです。
何でも構いません。
それでは始めましょう。
最初に、自分にとってワクワクすることを見つけます。
見つけられたら、それに関する文章を書いていきます。
日記のようにしてもいいし、メモのようにしても構いません。
兎に角それに関して思いついたことを言葉にしていきましょう。
もちろん単語を並べても構いません。
ただ、文章にする時は話すようなスピード感ではなく、内容や情景を思い浮かべながらゆっくりと丁寧に書いていければベストです。
イメージ出来たものを丁寧に文章にしていきます。
このワクワクすることを文字に起こして「アウトプットする」ということが大切です。
ワクワクすることが見つからなかった方にお勧めなのは「お手本の文字を筆で書く」という方法です。
ノートに筆ペンで書く感じで大丈夫ですので気軽に試してみて下さい。
私は「三体千文字小野鵞堂書」をお手本にして筆ペンで書いています。
その中でもお勧めなのが草書です。
私は最初文字の練習をする時ノートに筆ペンで書いていました。
特に楷書の練習をしたくて主にそればかり書き取りの練習をしていました。
この本も2周目を過ぎたあたりで自分に欲が出たと言いますか、もっと違った書体も試してみたいという気持ちが湧いてきまして、行書や草書の方も書くようになりました。
行書は勢いと言いますか流れが主体の文字なので割と真似しやすいのですが、草書となるとほぼ文字の原型がないので、同じようにはいきません。
文字というより絵を描いてる感覚になります。
自分のこれまでの感覚にない文字を書いていることが、自分の意思を薄めてくれると言いますか文字に対して夢中にさせてくれるのです。
真似ることを目的としていますが、間違うことに気負うことなくその流れを大切にしながら無心で線を引きます。
この感覚が何とも心地いいのです。
練達したような錯覚を起こし文字を書く、この感覚を持って文字を書いている時、背中が緩んでいて身体をリラックスへと導いてくれます。
最初は何も分からずただ書いていて、途中でこの感覚に気づいて以来一体なぜこのような感覚になるのか気になっていたのですが、ある日、本屋さんでこの練習法で自律神経を整えるという内容の本を目にした時、凄く納得がいきました。
見たものから刺激を受け脳内で思考を巡らせ文字としてアウトプットする。
この一連の流れがどうやら自律神経を整えるのにいい効果を出していて、それが背中の緩み、柔らかさへと繋がっていたのです。
どちらもとても手軽に出来る方法です。
皆様も是非これらの方法を実践してその効果を実感してみて下さい。
本日のテーマ『背中を作る -③-』は以上になります。
3回に渡って「背中を作る」シリーズをお届けしてきましたがいかがでしたでしょうか。
身体を動かすことや呼吸といった方法でも背中を整える効果が得られると思いますが、今回は感覚や身体の使い方等で整える方法をご紹介してみました。
一人一人に合った背中の作り方は必ず見つかると思います。
是非とも色々と試して自分に合った方法を見つけ出して下さい。
あなたの身体がもっと使いやすくなって、毎日が充実した1日になることを切に願っています。
何かわからないことがありましたら、お気軽にご相談ください。
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