肩甲骨を味方に
こんにちは!
パーソナルケア アインの畠山です。
前回の『ややトレ⑥-留めながら伸ばす-』はいかがでしたでしょうか。
身体は意識すればするほど感覚が少しずつ研ぎ澄まされて使い易くなっていきます。
ですが意識せず無視し続けているといつの間にか言うことを聞かなくなるほど筋肉が固まってしまい痛みが出る状態にまで発展することもあります。
痛みは嬉しくないことですが、これは言わば「気づいて欲しい」という身体からの訴えでもあるので、そんな風に身体から訴えられないよう普段から意識してあげることが大切です。
さて、今日は上半身を使う上で一番重要になってくる「肩甲骨」のお話です。
皆様は普段身体を動かす時、肩甲骨を意識的に動かすというよりは腕を動かすなどして連動して使っていることが多いと思います。
電車でつり革に掴まるとか、棚の上の方にある荷物を取るとか、鞄を肩がけするなどといったシチュエーションで何気なく使っているはずです。
こんな風に何気なく使っている時、必要以上に肩甲骨を上げて使っていると知らず知らずに肩甲骨を中心に身体を硬くさせる原因を作り始めているのです。
肩関節は身体の中で一番可動域が広い部位になります。
様々な腕の動きをサポートしてくれているのがこの肩甲骨の役割なのですが、大抵の場合必要以上に使いすぎていることが多いのです。
ですから肩甲骨は身体の部位の中で一番の働き者といっていいでしょう。
そんな一番の働き者を効率よく使うには工夫とちょっとした意識が必要です。
意識して行うことは至ってシンプルです。
1 力を抜くこと
2 脇を閉じる感覚
この2点です。
1の「力を抜くこと」は文字通り力を抜きます。
ではどう実践するかですが、以前「肩甲骨の大切さ」で紹介した肩甲骨を単体でまずは動かす意識を養っていきましょう。
そうすることで肩甲骨の力を抜く意識はわかりやすいです。
もう一つ力を抜くことを腕を動かしながら養う方法があります。
こちらはびわこ成蹊スポーツ大学の教授であり、スポーツバイオメカニクス、古武術に精通している高橋佳三氏のYouTube「相手に力を100%伝えるための身体の使い方」で紹介されている動作と説明が私の身体の感覚としてしっくり来たので紹介致します。
この動画では身体を効率よく使って相手の力を無理なく支えるとして紹介されているのですが、ここで大切なのは肩甲骨を無駄に上げないで手を上げているところです。
これを応用するだけで無駄な力を使わず手を上げられるので肩甲骨の負担は激減し、結果的に身体が固まらず動かしやすくなります。
肩甲骨を意識しないで手を上げると肩甲骨も一緒に上げてしまいがちになります。
ですが弧を描くように手を遠くに伸ばしていくイメージを持ちながら手を上げると
肩甲骨は腕に釣られず無駄な力を使わずに手を上げることが出来ます。
その時の感覚をよく身体で覚えて
肩に力が入らないように手を使う感覚を身に付けていきましょう。
もう一つの脇を閉じる感覚は「呼吸のヒント 肩と丹田③」で紹介した床に寝そべった状態で手の平を上に向ける感覚です。
それを立った姿勢で手の平を上に向けることなく脇を閉じる感覚を持たせます。
もう一つこの感覚がわかりにくい人には「呼吸のヒント-丹田④-」で紹介した蹲踞風の姿勢の時の手の形です。
この手の形を取ることで肩甲骨と脇の閉じる感覚がやり易くなります。
この肩甲骨の感覚が備わってくると肩甲骨は丹田の意識もサポートしてくれるのです。
今回の紹介した肩甲骨の使い方と「足を使って支える」が再現できると丹田を使って身体を支える感覚をより実感できるのではないでしょうか。
丹田で身体全体を支えることで自然に身体は暖かくなり呼吸も整ってきます。
今回の『肩甲骨を味方に』は以上になります。
嬉しいことや悲しいことなど精神的なものを受け止める身体の部位は背骨だと感じています。
そしてその背骨に近い肩甲骨はその背骨で受け止めたものがダイレクトに影響しやすく、その内容がネガティブなことであれば影響を受けないように肩甲骨は背骨から離れようとします。
そうなると呼吸が乱れやすくなり身体は益々不安な気持ちを増幅させてしまいます。(私の体感調べ)
この不安な気持ちを上手く流せる人は、深呼吸をして肩甲骨を二次的に動かし身体を整えようとします。
つまり、不安なことがあった時に心を落ち着かせる方法として深呼吸も有効ではありますが、今回ご紹介したこの肩甲骨を自分の意思でコントロールする方法を実践できれば、より良いセルフケアに繋がると考えます。
身体の扱い方を知り、呼吸を上手に使って、自分に合ったタイミングでセルフケアをできるようになっていきましょう。
そうすることでネガティブなものから受ける身体への影響は最小限に抑えられていきます。
今回は肩甲骨を味方につけて新しいセルフケアの方法を体感して頂けたら幸いです。
本日も最後まで読んでくださってありがとうございます。
あなたの身体がもっと使いやすくなって、毎日が充実した1日になることを切に願っています。
何かわからないことがありましたら、お気軽にご相談ください。
本日の癒やし画像
1年ぶりに訪れた景色も視点を変えればこんな広いところがあったんだと気づかせてくれました。